CASE STUDY

ノートルダム清心女子大学 様

100年の伝統を大切にしながら、新しさを取り入れる
革新的な学びの空間への新たな挑戦

ノートルダム清心女子大学 様

岡山に拠点を置く私立女子大学、ノートルダム清心女子大学様。2024年は、設立母体であるナミュール・ノートルダム修道女会の6名のシスターがアメリカから来岡してから100周年という大きな節目の年を迎えられました。「シスター来日100周年」を記念して、この春、新たに二つの新学部が開設され、新学棟「トリニティホール」が完成しました。今回は、3階に設けられた「コモンスペース(多目的空間)」にT1V(ティーワンブイ)社のThink Hub(シンクハブ)を導入していただきました。「新学棟建設プロジェクト」に尽力されたみなさまに、本プロジェクトに懸ける想いを伺いました。

 


写真左から施設企画管理部 次長 福原英二様、総務部 次長 居森義拓様、情報教育支援センター 係長 宮川佳夫様

 

トリニティホール

「トリニティ」は日本語で三位一体を意味し、ここでは「まことの一致・親しい交わり・深い喜び」を表しています。この神の御恵みを受けて、「トリニティホール」が多様な人々(国内外の学生、教職員、研究者等)の交わりと研鑽の場となるようにという想いが込められて新設された、地上7階建ての学び舎。

 
(左)白を基調したシンプルさと機能美を活かしたデザインの外観
(右)学生の活動を重視した設備が豊富に取り入れられている、トリニティホール。1階ラウンジには、学生生活に必要な情報が常に配信されるディスプレイが設置されています。

 

重要なのは、ディスプレイの大きさではなくそこに何を映し出すかという事

今回のプロジェクトを進める中で、3階のコモンスペースはノートルダム清心女子大学が大事にするリベラル・アーツ教育を実践するための、「ビジュアルを活かした」スペースにしたいと思っていました。そのためにも、メインとなる大画面のディスプレイが必要だと考えて議論を進めていく中で、「そもそも大画面に映し出すコンテンツが重要なのではないか?」といった疑問が生まれてきました。3面や4面といった連なった大画面があっても、それらが有益な使い方をされていなければ意味がないですよね。そんな時に、本プロジェクトに全面協力いただいているシステムインテグレーターのプローバ 平賀さんからご提案いただいて、ThinkHub(シンクハブ)を知りました。オンラインでのデモンストレーションを見て、とてもユニークな製品という印象を受けました。(宮川様)

 
特定のコンテンツを任意のディスプレイにだけ表示できるDock(ドック)機能
3画面すべてに同じコンテンツを表示したり、1画面ごとに任意のコンテンツを表示させたりと汎用性が高いのが特徴です。

 


壮大なディスプレイ上に表示されたコンテンツを手元で操作できます。

 


最初は、通常のノートパソコンでも同じようなことができるのではないかと思っていましたが、実際はそれ以上の機能がありました。
HDMI入力端子に接続した機器からの映像をコンテンツのひとつとして利用できる点も素晴らしいです(宮川様)

 

まずは、ディスプレイ構成の拡張性が高いこと。今回のように、136インチのLEDビジョンを3面繋げて壮大なデジタルキャンバスが自由に設定できるので、視覚的なインパクトがとても大きいです。

次に、画面上で出来る操作が豊富なこと。複数のコンテンツを表示、さらに表示しているコンテンツには共通して書き込みができ、スクリーンショットが撮れ、必要に応じてメールで画像を送付できる。ほかにも、同じ画面上でブラウザ(Google)からリアルタイムで検索ができたり、ホワイトボートを立ち上げて自由に書き込みができたりと、「ビジュアルを活かした」ツールだと思いました。(宮川様)


(左)ThinkHub上キャンバス画面の一例
(右)設置要件の中でホワイトボードは必須だったという、本プロジェクト。ThinkHubであれば1つのコンテンツとして内蔵されているので、ディスプレイとは別で用意する必要なく映像や資料を同じ画面上に表示し、同時に作業ができます。

 

次世代を歩むための人材を育てる、常に開かれたスペース

 

 
歴史的な建造物の他にも、キャンパス内にはルルドのマリア像(画像左)や直径10mの水のオブジェ「水鏡」(画像右)等の名所がいくつかあります。
水鏡には「立ち止まって自己の内面を見つめてほしい」という願いが込められており、日々の喧騒から離れて心を落ち着かせることができる美しい環境です。

3階コモンスペースの窓からは、1995年に完成した学内で一番高い地上12階建ての総合施設「ノートルダムホール中央棟」や、国の登録有形文化財としても登録されている「ノートルダムホール本館・東棟」といった、昭和初期のモダニズムを表現する歴史的な校舎が望めます。そのため、この階を学生たちが集う場所として、メインにしたいという想いがありました。そして、そんな特別な場所に相応しい、目玉になるような製品を探していました。(福原様)


Think Hubのデモンストレーションを見たときに、まさに「これだ!」と思いましたね。(福原様)

コモンスペースは、さまざまなことに活用できるスペースを目指しています。そのため、あらかじめ目的を想定して機材や家具を固定的には配置せず、状況に応じて変化できるようにしました。136インチのLEDビジョンもキャスター付きスタンドに設置。さらに、壁全面をホワイトボードにして、書きたいときにいつでも書けるように。机も自由にレイアウト変更ができるように、組み合わせ可能なキャスター付きにしています。

イベントや講演会だけではなく、新たな学部の授業やさらには個人向けの自習スペースとしても積極的に利用してほしいです。多様な学びの形態に利用できるように、空間を広く大きく大人数で使用したり、分割して少人数でも使用したり、常に開かれた自由な空間を目指しています。(福原様)


実際の授業で使われるのは、まだまだこれから。
今後、たくさん触ってもらい彼ら独自の使い方を見つけていくことも学びの一環にしてほしいです。(居森様)

新たに開設される学部の一つは、「情報デザイン学部」です。情報学やデータサイエンスを融合したカリキュラムがあり、多量のデータをもとにして学びを進めていきます。より多くの情報からクリエイティブな発想を生み出す彼らなら、これから使いこなしてくれると思います。また、学生だけではなく先生方にも、積極的にThink Hubを使っていただき、これまで以上にクリエイティブな授業をしていただければ嬉しいです。(居森様)

 
実際に体験された先生方は基本的な機能をすぐにご理解され、実際にコンテンツを操作したり、T1Vアプリ経由で資料を投影させたり、
今後どうやって使っていこうかなと既にアイディアを膨らませながら、ワクワクされていました。

 

T1Vの会社名の由来は、“Team with 1 Vision(みんなで同じビジョンを持とう)” です。T1Vが事業を始めた2008年は、iPhoneが急激に普及した年でした。これまでは、会議の時に同じ部屋に集まって、たくさんの紙資料を机に広げながら議論をしていたのに対し、多くの人が手元の小さな画面ばかりを見るようになってしまいました。同じ部屋にいるのに、それぞれが違う画面ばかり見ていて良いのだろうか。集まっている意味があるのだろか。「デジタルを活用しても、チームは1つになって同じビジョンを目指す事ができるのではないか?」という考えのもと、ThinkHubが開発されました。

ThinkHubの最大の特徴は、「全ての情報を一度に見る、そして直ちに意思決定を行う」です。授業に当てはめて考えてみると、先生はファシリテーターとなり進行していく、学生たちは一方的に聞くだけではなく積極的に情報を提供してもっと貢献していく。密度の濃い授業を、先生と学生で一緒に作り上げていく事ができるツールです。

 

これまでにない、新しい授業スタイルの実現

現在は、対面にて授業が行われています。しかし、学生によってはリモートからの参加が必要であったり、遠方にお住まいの講師の方をお招きした特別授業を行ったりと、状況によってハイブリッドな授業も実施されているとのこと。そういった時にZoom と組み合わせて、リモート参加者の映像やコモンスペースに設置されている話者追尾のカメラ映像を出しながら、付随するコンテンツやデータと組み合わせて有意義な授業も実現可能です。

 
(左)コモンスペース端に置かれたラック内には、機材が綺麗に収められています
(右)操作用のパネルは、ユーザーインターフェースの研究を専門にされている学内の先生と共に、今後も更なる改良を続けながら一緒に作り上げていかれるようです

コロナ禍を経て、学びの場でZoom等のオンラインツールの活用が一般的となりました。オンラインでの授業が必要に迫られた時から、学生たちは画面越しに先生の授業を聞くだけではなく、あらかじめ資料を準備して、すぐに共有するという事に慣れていると感じます。それが対面になったからという理由で、急に受け身になり、一方的に先生の話を聞くだけでは勿体無いです。むしろ、オンラインで参加していた時よりも、はるかに大きなディスプレイを使って、より豊富な情報をみんなで共有しあいながら、知識を深めていけるはずです。(居森様)

新しい学部をつくり、新しい思考を持った学生たちを受け入れるために、我々大学側も積極的に新しい製品を取り入れていく必要があります。導入して終わりではなく、これらを活用していくことが大事です。

新しい授業スタイルと、先生たちの頑張りだけではなく、学生たちも一緒に参加しながら作り上げていってほしいですね。また、今回のThinkHub導入は、西日本において初の事例という事なので、このコモンスペースから日本中に魅力を発信していきたいと思います。

 

■販売協力:株式会社プローバ

https://www.prova.jp/


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